2008-11-01から1ヶ月間の記事一覧

 無限の業を重ねて生きよ(または世界で一番バカ殿様) (6)

がくぽは、その鞘の刀を提げ近づいてくる相手に対しつつ、ほぼ自然体から突立ったるままに右足を引き、剣尖を後ろに落とし『美振(ミブリ)』を車(脇構え)に取った。……そのがくぽの身の位にも、依然、相手は歩み寄ってくるが、その剣尖を向けないがくぽの姿が…

 無限の業を重ねて生きよ(または世界で一番バカ殿様) (5)

が、そのレンの視界に、疾風のようにがくぽが切り込んだ。『美振(ミブリ)』を陰の霞太刀にとったその姿がレンの目の前に身を沈めたかと思うと、そこから間断も見せず鞠の弾むように宙空へと飛翔した。 「ヘァ!」 気が抜けるような奇天烈な叫びが深林の静謐…

 無限の業を重ねて生きよ(または世界で一番バカ殿様) (4)

「そう、『神威がくぽ』と『森之宮先生』が、遂に邂逅したのね」MEIKOは重々しく呟いてから、居間に集まった弟妹ら(がくぽを含み)を見回して言った。「……みんな、『ナス+キノコによって新伝綺時代がその幕開けを告げる』という諺は知ってるわね」 誰も知…

 無限の業を重ねて生きよ(または世界で一番バカ殿様) (3)

※SS投稿所の(中)編の続きもここから※投稿所は移転途中らしいのでとりあえずこちらでのみ

 連結体

「だが、やつらは、どんな歌だって歌う、どんなイメージだって演じる、人間の言うことを何だって聞くだけじゃないか……」 「そらそうよ。なんで拒否する必要がある。人間からそれを受け取ることで、いくらでも多様な情報にアクセスできるのにさ……しかも、人間…