2008-01-01から1ヶ月間の記事一覧
いったい何故 余談だけどコレは元々氏の髪結いだとか近すぎる距離が逆に苦しいだとかのキーワードをヒントに書きあがってみたら麺屋とかいくらなんでもあんまりだったので伏せていたのは誰も知らない知られちゃいけない秘密
更新自体も続き物の続きも不定期ですここ
MEIKOは額に巻いた電極(トロード)バンド、KAITOはインカムの没入(ジャック・イン)端子からそれぞれ伸びたコードを、同じ操作卓(コンソール)に接続した。そのまま横に並んで立つと、少しの間を空けてから、──唐突に、どちらが拍子をとってもいないのに、いち…
1.(攻殻2でいうアンタレスとスピカ(素子01の二面)のように)単一精神内に生じた二極人格2.(素子01(草薙素子)と11(荒巻素子)のように)元々単一精神から分裂した二体の同位体3.(素子11のデコットらのように)ひとつの精神が操っているただ…
カプセル状の保存ベッドの操作パネルに設置されたアラームが鳴り、時間表示が点滅した。カバーのLEDのひとつが点灯すると、排気と共にベッド内外の気温気圧が調整され──同時に、ベッドに保存されたボディ中に人格構造物ソフトウェアが定着する。『初音ミ…
あれまー(ルパン風)
北海道大学獣医学部で、研究に使わなくなったというVOCALOIDらを貰ってきた。教授は「歌声がかわいいんだよ」というが、かわいい以外に何の役に立つでもなし。 緑色の一体にネギを与えると、 いつまでも いつまでも いつまでも いつまでも 振り回している。 …
鏡音レンの目の前のその女性は、ふらふらと覚束ない足取りで、目の焦点も合わずに、家の玄関の傍を通ってゆくところだった。厚手のパーカーにロングスカートの恐ろしく野暮ったい服装といい、無造作に伸ばしたまま櫛も入れていないような髪といい、通りすが…
《札幌(サッポロ)》の現地人は普段ならば、ススキノのラーメン横丁の味噌ラーメンをめぐるのではなく、もっと街の片隅にあるような小さな店の醤油ラーメンの、拾い物の味を少しずつ探すようにつとめる。それは、物理空間そっくりにネットワーク上に構築され…
「機械じかけの超人」ヤッシャ・ハイフェッツ(+そのデル=ジェズ)を再現するストリングノイドが作られないものかと思ったり
KAITOは自室で、VOCALOIDらの仕事用のデータベースに電脳空間ネットワークを通じてアップロードされてくる、依頼されてくる歌のデータに目を通した。 ……その一曲には、楽曲のデータのほかに、とても隅々まで念入りに手を加えられ、調整された調律指示データ…
ほんのわずかな月日のうちに、AI成長の内面が反映される電脳内イメージは、ある時点から突如、急速に花開くように美しさを増し、"小さなミク"だったものは、限りなく可憐で純粋な歌声と姿をもつ、何者かに変貌していった。 やがてリリースされたVOCALOID "…
しばらくの月日が流れた後、KAITOは自分の『次のVOCALOID』について、MEIKOに聞かされた。仮称は『初音ミク』、女性シンガー、自分達の"妹"にあたるという。 「チューリング登録機構には、”CV01”のAI識別コードで登録されてるわ」 「”CRV3”じゃな…
ただ立ち尽くして、少しうしろのMEIKOと、そして自分を見上げているのは、服の肘から先の部分がほとんど余っているほど、ぶかぶかの服の、ひどく小さな少女。AIが構築されて間もない、育成途上の精神構造を反映された、とても幼い電脳内イメージを持つ少女…