MGタワーオブキマシ


 あれはハウス名作劇場の、南の虹のルーシーだったかその前後の何かだったかなァ。一家で欧州から南国に引っ越すのですが、序盤、主人公らの一家は(世界名作の漂流物や大草原の小さな家とかにもはや定番ですが)木を切ったり削って家を建てるところから始める。
 一方、となりの家は裕福なので「組み立て式の家」を欧州から南国まで持ってきたという。家の木材やら釘やらが既に切りそろえられ部品も揃った状態のものを全部船に乗せて運んできたというのですね。
 ひげづらお父さんやらお兄ちゃんやらが、その「組み立て式の家」に関する説明と共に、木を切ったり削りながら「隣は組み立て式だから、こんなことする必要がなくてうらやましいぜべらぼうめ」とか毎話、延々と口にしている、それが序盤の数話ひたすら続いていました。


 んで、なんでそんなのを思い出したか。これらのMAD、まさしく「組み立て式のキマシの塔」です。
 まるでバンダイのMGのように、あつらえたように目的にきっちりと合いパーツの合いも正確無比な部品が最初から、無数にそこらに散らばっている。無論、MGともなると部品の数は膨大で、自分などは途方に暮れるしかないのですが、いまどきのガノタもといMAD職人らにかかれば朝飯前にやすやすと部品を選びだしスナップフィットで組合わせ、ふた昔前のガレージキット原型師級の完成度のMS、もといキマシの塔を目の前に完成させてしまう。そんな時代です