宇宙駆逐艦フブキ

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 先日ヨドバシカメラ秋葉原店で棚ひとつ丸ごとが、ヤマト2199版メカコレの「ユキカゼ」ばかり数十個で埋め尽くされていました。ユキカゼ(古代艦)を1店で数十人が買っていくほど需要があるとはとても思えないし、冒頭のメ号作戦の再現のためユキカゼばかり大量購入するモデラーでも居るのでしょうか……

 ヤマト旧作冒頭で、「雪風」という稀代の不沈艦の名前を、最初に沈む艦に使ってしまったのは、続編を作る予定が無かったためというのが大きそうです。なお、続編には幾度も「雪風」という名の別の艦が登場し、なぜかやはり沈んでいきます。特に『ヤマト完結編』の天一号作戦を模した艦隊の中では、冬月は歴史通り生き残るのに雪風は沈むという酷い扱い。が、あるいは、「不死身属性」は艦長である古代守→ハーロックの方に引き継がれたと考えることもできるかもしれない(PS2ゲーム版で、生還した古代守艦として改修されるルートなど)。


 ユキカゼ(古代艦)には旧作の時点で、上記の冥王星海戦の場面などに、同型艦がきわめて多数登場します。
 ここで、『松本零士カニクルユニバースシリーズ』という、表向きにはヤマトとは何も関係ない宇宙船キットのシリーズで、古代艦にしか見えない艦が立体化されているのですが、その解説書には、0士御大の設定による同型艦の設定が多数記載されています。
 それによると、同型艦の艦名には、雪風同様の陽炎型駆逐艦からとられたとおぼしき「谷風」「浦風」「浜風」の他に、なぜか、「吹雪」「初雪」「白雪」「叢雲」「薄雲」「白雲」「暁」「雷」「電」という、いずれも特型駆逐艦の名前が見えます。

 しかし、残念ながら、カラーリングまで記載されているのは、「吹雪」「暁」等のごくわずかだけです。ただし、陽炎型の名を持つ艦は雪風に、吹雪以下特I,II型の名を持つ艦は吹雪に、暁以下特III型の名の艦は暁に準じた外観かもしれません。
 古代艦ことユキカゼ(や、後述のイソカゼ等)は、赤と黄色のどう見てもドナルド教祖様とかフラン妹様のような、昔のアニメ画面であることを差し引いてもあまりにも派手すぎる色合いですが、吹雪はグレー基調で、デザインモチーフのひとつである航空機系も入ったいかにもそれらしい色合いです。


 リメイクのヤマト2199の方には周知の通り、メ号作戦に参加したユキカゼの同系艦(2199では「磯風型突撃宇宙駆逐艦」)12隻の設定が存在し、ネームシップの「イソカゼ」の他、「アヤナミ」「シキナミ」といった特型、「フユツキ」といった秋月型、さらに「シマカゼ」の名などさらに多彩です。しかし、上の0士御大設定と一隻も名が重複していないのはやはり何かの事情なのでしょうか……