給食から牛乳の廃止を試み始めた学校の話


 以前も話題にしたのですが、かつて近所に住んでいた姉妹(メアリイとローラのインガルス姉妹という比喩が最も適切で、ちびまる子ちゃん姉妹とも形容できますが、もう少し現代のvcldファンとかの世代にわかりやすく言うとかがみとつかさでもまあ良い)のうち、聡明な姉の方は世間や学校や体制に対して妹や当時の当ブログ管理者の幼年時代では想像もしなかったような数々の問題意識を持ち、同時に自分達にはそれを変える力は何もないことを達観しつつ、妹や管理者には何だかとにかくしじゅう愚痴を漏らしていました。
 そのひとつに、こちら(妹や管理者)からは別に給食のことなど尋ねもしていないのに延々と説明してくれたことに、「給食の牛乳」に対する不満がありました。給食で牛乳が出るのは、戦後GHQが小麦粉やパンを日本に普及させて輸出するために無理やり給食をパン食にしたためであり、そしてその必要がなくなって米飯が中心になった後も惰性で牛乳がついているため、米食に牛乳という気持ち悪いどッ(矢安宮重清談、ただし当時ジョジョは第1部すらまだありませんが)な組み合わせになっている、というのです。(なお、このGHQの経緯について管理者はずっと後のネット時代になって調べてみましたがはっきりしたことはよくわかりませんでした。)
 ともかくも「牛乳のおかげで学校給食は栄養バランス完全無欠」だという謳い文句は、学校で毎日のように叩き込まれていましたし、いろんな児童書にも給食に関する言及では必ずといっていいほど書いてありました。しかし、当時北海道の辺境の街の学校での、管理者(や隣の姉妹)の給食のその栄養バランスが完璧な食事のメニューとはほぼ毎日、


(1)牛乳
(2)米飯
(3)つけものとか干物とかの真っ当な一菜
(4)なんとかとなんとかとなんとかとなんとかとなんとかの醤油(稀に味噌)煮


 つまり、栄養バランスなるものは、要は(4)に全部ブチ込んで無理やりなんとか成立させている代物でした。
 ちなみに(4)はまんま給食の献立表に書いてあった名前です。フランスとか中国とかの膨大な歴史と先例によって、地球上の人間が食事で食べるものには、大概なんらかの「料理の名前」をつけることが可能です。その「料理の名前」のどれにもどうやってもひっかからない代物、名前すらつけることが不可能な代物だったわけです。そりゃ料理になってなくったってサシスセソさえブチこめば何でもなかなか食える物になるとはいいますが、それを子供に食わせて完璧バランスとか有難がらせてたってどうなのよ。誰が悪かったとか何が悪かったとかいうことは特に言うつもりはありませんが(これは今となってはかつてのメアリイ姉の立場がわかるという話)今の給食は良くなってるといいねぇ……(遠い目)