フランスパンマン


 最先端バイオテクノロジー企業オリエント酵母工房の最高級ラブド バイオロイドのボディ用培養細胞の研究中、Yeast Two-hybrid Systemを用いた検証実験の途中で殺菌オートクレーブを掛け忘れパン酵母の遺伝子がキメラ化を起こし発生した融合体は、その後31年もの間人知れず研究室の片隅に眠り続けていたが、やがてオリエント工房とマース=ネオテク生体工学の企業抗争のさ中に逃亡、はてしない放浪を経て、JAMバンドのパン工場にようやく安住の地を見つけたかに見えた。しかし平穏の日々は長く続かず、オリエント工房を合併しその技術を入手したマース=ネオテク生体工学が企業抗争の暗部を抹消すべく差し向けた第一ラブドー 生体兵器、にゅうさんきんうーまんの黒い影が迫り、パン工場の仲間Sweet餡パンマンレディーと共に、再び宿業に抗う日々へと身を投じる。なんのために生まれ、なにをして生きる。わからないまま終わるのは嫌だ。